歌姫カテリーナさん 「何も悪くないのに…」 慈善コンサートで心境吐露 市原 【ウクライナとともに】

ウクライナ国旗の前で熱唱するカテリーナさん=市原市の夢ホール
ウクライナ国旗の前で熱唱するカテリーナさん=市原市の夢ホール
コンサート会場前では、カテリーナさんの母親が監修したウクライナ発祥の料理「ボルシチ」が提供された
コンサート会場前では、カテリーナさんの母親が監修したウクライナ発祥の料理「ボルシチ」が提供された

 ロシア軍の侵攻で戦火にあるウクライナ出身の歌手、カテリーナさん(36)が、市原市内のホールで同国を支援するチャリティーコンサートを開いた。歌姫は母国の楽器「バンドゥーラ」を優しく抱きしめながら演奏し、水晶のように透明な歌声を響き渡らせた。心境も吐露し「何も悪くないのに、ただただ殺されている。戦争を早くやめて」と古里に思いを寄せていた。

 コンサートは2回公演で約500人が来場。カテリーナさんは、魂を絞り出すように母国の歌を熱唱した。曲の合間には「嘘だと思いたいが、残念なことに本当に戦争が起きている。何にも誰にも悪いことしてないのに。小さな子どもや若い女性、お年寄り、動物まで、ただただ殺されている」と犠牲者に祈りをささげた。

 民族楽器バンドゥーラの歴史についても解説。かつてソ連の指導者スターリンによって、伝統を発信していた多くの奏者が殺され楽器が燃やされたことや、今回の戦争でも奪われオークションに出品されたケースがあったとし、「(ロシアは)私たちの文化まで盗んでいる。バンドゥーラはウクライナそのもの。奏者にとっては武器であり、自分の古里」と悲しんだ。

 さらに「ウクライナ軍は戦っているのではなく、自分の古里や家族、子どもたちを必死に守ろうとしている。戦争を早くやめ、平和が戻ってほしい」と訴えた。

 会場前では、避難し来日したカテリーナさんの母親(68)がレシピを監修したウクライナ発祥の料理「ボルシチ」も提供され人気を集めた。

 コンサートを企画したボランティア団体「いちはら有志の会」(藤田和利代表)は浄財約300万円をウクライナ大使館と、市内に避難した同国の家族3人に寄贈する予定。


  • LINEで送る