いすみ鉄道が乗客2000万人突破 足かけ33年、廃線危機もアイデアで乗り越え

いすみ鉄道乗客2000万人突破を喜ぶ高校生や関係者=17日、大多喜駅
いすみ鉄道乗客2000万人突破を喜ぶ高校生や関係者=17日、大多喜駅

 大原駅(いすみ市)から上総中野駅(大多喜町)までの26・8キロを走るいすみ鉄道が、3月末に乗客累計2千万人を突破した。JRから第三セクター鉄道になって足かけ33年で達成。本社がある大多喜駅で17日に記念式典が開かれ、関係者が節目を祝った。

 同鉄道は、内房の木更津と外房の大原を結ぶ路線として計画された国鉄木原線が前身。県や地元自治体などが出資する第三セクターとなり、1988年3月24日に開業した。赤字が続き一時は廃線も検討されたが、沿線住民の協力やレストラン列車などのアイデアで危機を乗り越えてきた。

 新型コロナ感染拡大防止のため簡素化して行った式典には、飯島勝美町長や太田洋市長ら約15人が出席して駅舎前でテープカット。沿線にある大多喜高と大原高の生徒が、車両に取り付けた記念ヘッドマークの除幕をした。

 慢性的な赤字やコロナ禍で苦境が続く中での乗客2千万人突破。古竹孝一社長は「先人の方々の積み重ねだと改めて思った。厳しい中でもローカル鉄道はまだまだ打つ手はある。コツコツやっていって一つでも花を咲かせたい」。デジタル決済の導入などを検討していくという。

 乗客1千万人突破は98年度。1500万人に到達したのは07年度だった。当初は年間100万人の利用があったが、右肩下がりで減少して2004年度に50万人を割り込んだ。近年は30万人台が続き、新型コロナによる緊急事態宣言が出された昨年度は22万2千人程度まで落ち込んだ。


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