【動画あり】ケージの中から甘えた声 千葉市動物保護指導センター 【ぼうそうにゃん散歩】(6)

「遊んで!」と人に甘える子猫
「遊んで!」と人に甘える子猫
ボランティアが育てた子猫の写真を紹介する大友所長
ボランティアが育てた子猫の写真を紹介する大友所長
ケージの中で生活する収容猫。多くは捨て猫や迷い猫だ
ケージの中で生活する収容猫。多くは捨て猫や迷い猫だ

 「ニャー、ニャー」。訪れた人間にまるで「遊んで!」と言わんばかりにケージの中から甘えた声を出す子猫たち。千葉市動物保護指導センター(同市稲毛区)に収容される猫の多くは、捨て猫や迷い猫だ。

 行政が収容した猫のうち、譲渡先の見つからない猫は殺処分を余儀なくされる、という悲しい現実がある。しかし、同センターは先進的な取り組みにより、2015年度以降、収容動物の殺処分ゼロという大きな成果を達成している。

 殺処分を回避できたのは、収容動物自体を減らす努力を続けてきたため。09年度から市は野良猫を引き取り対象外に。「安易に引き取ると、猫嫌いの人がどんどん捕獲し、殺処分が増える流れを作ってしまう」(大友慎二所長)からだ。

 野良猫の不妊手術事業の強化や、飼い主のいない猫を地域で管理する「地域猫」活動の支援も推進。かつて千匹を超した年間収容数は今では300匹程度にまで減少した。併せて、譲渡先探しに協力するボランティアの導入、子猫に比べ譲渡先が見つかりづらい成猫と遊んで人に慣れさせる取り組みなど、譲渡増加への努力も奏功している。

 コロナ禍で譲渡会は開催できなくなり、今は希望者との個別の「お見合い」を行っているが、「むしろ譲渡は順調」と大友所長。「譲渡会と違って1対1なので、他の猫に目移りしないのがいいのかも」

 高齢化などに伴う多頭飼育崩壊の増加や、今後予定されるペットショップの規制強化など、動物愛護行政を取り巻く環境は厳しい。大友所長は「センターだけでできることは限られている。関係機関と連携しながら課題に対応していきたい」と力を込めた。(平口亜土)


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