2020年9月29日 14:50 | 有料記事

巨大なヒメハルゼミのオブジェがしがみついた公衆電話ボックス=茂原市八千代

電話ボックスの中。ガラス越しにセミのリアルな腹部が見える
「美」をもってそこを訪れた人たちの心に潤いを与える、というだけが公共アートの役割ではない。平凡な風景を非日常化し、我々を「ここではないどこか」へと誘う重要な力も持つ。
茂原市八千代のNTT東日本茂原ビル脇に見つけた電話ボックスは、後者の力を持つアートに分類できるだろう。外側にしがみつく巨大なセミのオブジェ。受け手が感じ取るべきは、昆虫の生態への興味か、はたまた、ホラーは日常の裏側にこそ潜みうる、というある種の真理か―。
旧NTT茂原支店が1992年7月、「ヒメハルゼミ」を模して制作。茂原の八幡山はヒメハルゼミが生息する北限で、発 ・・・
【残り 344文字、写真 4 枚】




