「まさか崩れるとは」 3人死亡の千葉市緑区 【房総豪雨】

60代の男性が亡くなった現場の住宅=26日午後0時20分、千葉市緑区板倉町
60代の男性が亡くなった現場の住宅=26日午後0時20分、千葉市緑区板倉町

 土砂崩れで男女3人が死亡した千葉市緑区。被災から一夜明けた26日、同区誉田町3の現場近くの住民は住宅が道路を覆う光景に「土砂災害のことは考えたことがない。まさか崩れるとは」と言葉を詰まらせた。

 千葉市消防局などによると、同区誉田町3では25日午後1時ごろに土砂崩れが発生し、2棟が土砂に巻き込まれた。そのうち1棟に住む女性2人と連絡が取れなくなった。午後5時25分ごろに60代女性を、26日午前5時40分ごろに40代女性を救助したが、いずれも死亡。この住宅には5人が住んでいたが、残りの3人は当時は外出していて無事だった。4人が住んでいたもう1棟も全員外出していて難を逃れた。

 現場は緑に囲まれた閑静な住宅街で、土砂災害警戒区域には指定されていなかった。近所の無職、加藤あきさん(80)は「ドスンという大きな音がしたが、ここまで崩れているとは思わなかった」と絶句。土砂災害の危険は考えたこともなかったという。

 同区板倉町でも25日、住宅1棟が土砂に巻き込まれ、住人の60代男性が死亡した。親族の女性によると、男性は2年前に母を亡くしてから1人暮らしだった。男性宅は同区域内だったが、女性は「男性は風邪を引いて寝込んでいたので、避難できなかったのではないか」と唇をかんだ。土砂崩れを119番通報した小方美千代さん(57)は「雨の音がすごくて、土砂崩れに全然気が付かなかった。避難しようと思って外に出てびっくりした」と驚いた様子だった。

 26日、2カ所の現場を視察した熊谷俊人市長は「危険を市民にいかに伝えるか考えていきたい」と言及。まだ同区域に指定されていない危険箇所が残っているとして「県と協議して迅速に対応したい」と話した。


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