ドラマチック舞踊

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 ピナ・バウシュ演出・振付の「私と踊って」(ヴッパタール舞踊団)をテレビ観賞した、といっても素人目で楽しんだだけだが。

 しどけない容子のプリマと、10名ほどの男性ダンサーが、時には軽快に、時にはからみ合うように、リズミカルに、またセクシャルに、男女の「性」を追求するゲーム的、ドラマ的ダンシングが飽くなく続く。

 川島真紀構成・演出・振付「咲く花帰る花」を観賞した時も、バウシュのデカダン風性愛の追求とは異質ながらも、やはりドラマ性をもったストーリー・ダンシングとして看取された。

 川島真紀プロジューサーの構想を紹介してみる。

 「実家に一泊して帰ると、鉢植えのひまわりの花がくしゃっと垂れていました。茎も腰曲がりの老人然としていましたが、なお倒れ込むプロセスもなく、毅然としていました」

 真紀さんは、腰曲がりのひまわりから伝わる生死間の情報を敷延(ふえん)し、舞台のストーリー化を演出する心算のようだ。

 (1)「花」(2)「鳥」(3)「酒の川」(4)「酔う女」と展開し、(3)(4)では拳法「酔拳」の極意に触れた感覚。

 待望する川島とも子さんのパントマイムは(6)に構成された。タイトルは「遠い記憶」で、とも子さんが懐かしくたどり、遊ぶ。

 川島とも子さんの見事なマイムは、見事さが目立たない、際立たない。つまり普段着のぬくもりであり、そのメルヘンがまた川島メルヘンを構成する。

 男女のダンシングチームも見事だった。反転・側転の美技から、そのまま体操選手としてオリンピックへ行けそうな感じだ。・・・