市原十二座神楽

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 市原「鶴峯八幡宮」と、館山「鶴谷八幡宮」と、鎌倉「鶴岡八幡宮」とは、通称「関東三鶴八幡」と呼ばれるそうだ。

 市原生まれなのに、十代で郷土を脱出した私は、由緒ある鶴峯八幡宮のことも、また神社に伝わる「十二座神楽」が県指定の「無形文化財」だったことも、耳で聞いたことはあっても、目で見たことはついぞ無かった。

 案内してもらい、社(やしろ)の森に到着すると、神楽のお囃子(はやし)がひときわ賑わう。

 このお囃子は、鎌倉八幡宮より伝わり「鎌倉囃子」とも呼ばれる。郷土のぬくもりと、おかしみと、幼時の遊び心を託して響く。その心地よい音響は、千葉市浅間神社等のお囃子とはやや異質で、こっけい味の度合いの差かもしれない。

 境内は地元の光風台を始め、市原各地から、さらには市外からのギャラリーも詰め掛け、超満員の盛況ぶりだった。

 私は社殿に招じられ、おせわ役の皆さんのご好意に包まれ、酒肴の膳などすすめられたが、こちらは箸をつける間も惜しく、神楽殿に目線を据えていた。

 文化財「十二座神楽」とは、出し物の数が十二曲あるということで、その十二曲中、メーンとなる番組は「八幡様の舞」(宝珠とり)だった。......