茂原市の生家の近くに日蓮宗のお寺があった。幼いころの楽しい思い出は夏の盛りの施餓鬼だった。家族で参道に立ち並んだ露店をひやかしながら、いつもより重くなった財布に気を大きくし、イカ焼きやかき氷などを買い食いした。商店まれな農村地帯に生まれた私にとっては初めての大盤振る舞い、村で年に一度だけ味わうことのできた華やかな祭り体験だった。
後に京葉工業地帯となった東京湾岸の漁村を中心に野外調査の経験豊富な...
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