イチゴ周年栽培へ実証 単価高い夏の出荷目指す JAL成田の農園、脱炭素も模索

イチゴの周年栽培の実証実験について説明する籔本取締役。左奥は冷房装置=成田市
イチゴの周年栽培の実証実験について説明する籔本取締役。左奥は冷房装置=成田市
7月以降の暑い時期に栽培されたイチゴ
7月以降の暑い時期に栽培されたイチゴ

 成田市で観光農園を運営する日本航空グループのJALアグリポート(同市)が、カーボンゼロによるイチゴの周年栽培の実現に向けた実証実験に取り組んでいる。今夏、ソーラーパネルで発電した電気で夏のビニールハウス内の温度を下げる冷房装置を稼働し、一般的に冬から春の生産に適したイチゴを栽培することに成功した。来夏の出荷に向けて生産の安定性向上や販路拡大を模索する。同社によると、イチゴの周年栽培は暑さが厳しい県内では珍しい。

(渡辺翔太)

 同社は空港東側そばに農園を構え、サツマイモやブルーベリーなど約40種類の作物を栽培し、収穫体験や自社レストランでの提供を中心に運営する。約5千平方メートルのビニールハウスで1~5月に開くイチゴ狩りを中軸とする。

 イチゴ栽培を通年で行い、農業の担い手不足の大きな理由の一つに挙がる収益性の拡大を図る。同 ・・・

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