人はなぜ出羽三山へ 市原歴博で特別展 盛んな信仰、謎に迫る

出羽三山に参拝した行人が記念に神社や行屋へ奉納した大絵馬=市原歴史博物館
出羽三山に参拝した行人が記念に神社や行屋へ奉納した大絵馬=市原歴史博物館
三山信仰を広めた山伏。合図や魔除けのために吹くほら貝を携帯する
三山信仰を広めた山伏。合図や魔除けのために吹くほら貝を携帯する
出羽三山を参詣する行人のいでたち。行衣の白色は亡くなった人が旅立ちをするための死に装束の色
出羽三山を参詣する行人のいでたち。行衣の白色は亡くなった人が旅立ちをするための死に装束の色

 人はなぜ出羽三山を目指すのか? 市原市の市原歴史博物館で、その謎に迫る特別展「うまれかわりの旅-いちはらと出羽三山信仰-」が開かれている。同市内で今も盛んな信仰は、かつて地域平穏の祈願やコミュニティー醸成へ重んじられていたが、現代では人間関係の希薄化などからその存続は岐路に立たされる。同展は、市内や全国各地に残る貴重な関連史料をひもとき、伝承から400年を経た信仰の足跡をたどる。12月14日まで。

(佐藤大介)

 出羽三山は、日本独自に発展した修験道の霊山、山形県・羽黒山(標高414メートル)、月山(同1984メートル)、湯殿山(同1500メートル)の総称。羽黒山は現世の幸せを祈願する「現在 ・・・

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