北朝鮮、新型ICBMを公開 中国・ロシアと連帯、米をけん制

朝鮮労働党創建80年の軍事パレードに登場した新型大陸間弾道ミサイル「火星20」=10日、平壌の金日成広場(朝鮮通信=共同)

 【北京共同】北朝鮮メディアは11日、朝鮮労働党創建80年の軍事パレードが10日夜、平壌で行われたと報じた。米国を射程圏とする新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星20」が軍事パレードに初めて登場した。訪朝中の中国の李強首相とロシア与党党首のメドベージェフ前大統領らが出席し、連帯を誇示。金正恩党総書記は演説で「不正義と覇権に反対する」と述べ、名指しは避けながらも米国をけん制した。

 北朝鮮メディアは火星20が同国の「最強の核戦略兵器」だと報道。複数の弾頭を搭載し、迎撃が困難な多弾頭化を目指しているとされる。金氏は核・ミサイル戦力を強化し続ける姿勢を改めて鮮明にした。

 軍事パレードには、極超音速中長距離戦略ミサイル、超大型放射砲(多連装ロケット砲)、無人機発射用の車両も登場。ロ朝双方の国旗を掲げた部隊も行進した。ロシアのウクライナ侵攻を支援した北朝鮮部隊の可能性がある。

 李氏は習近平指導部のナンバー2。中国首相が北朝鮮で軍事パレードを観閲したのは、中国が韓国と国交を正常化した1992年以降で初めて。


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