戦争で負傷し、一定程度以上の障害がある旧軍人らに国が療養手当などを支給する戦傷病者手帳の2023年度末時点の交付者数が、秋田県でゼロになったことが22日、厚生労働省の統計で分かった。1964年度の交付開始以降、ゼロの都道府県が出るのは初めて。全国では前年度比371人減の計1787人だった。戦後80年となり、惨禍を語れる戦争体験者の減少が改めて浮き彫りになっている。
統計は「福祉行政報告例」。全国の交付者数は、ピーク時には15万人を超えていたが減少傾向が続き、05年度末に5万人を割り、16年度末には1万人を切った。
23年度末の1787人の内訳は軍人1447人、軍属62人、準軍属278人。障害の種類別では肢体不自由1167人、視覚155人、聴覚46人、言語機能13人、中枢神経機能12人などだった。
秋田県によると、前年度末は3人いたが亡くなったという。他に少なかった都道府県は山梨が1人、青森、島根が各3人、山形、滋賀が各4人。最多は新潟の306人で、神奈川240人、沖縄184人と続いた。