昨年の能登半島地震で多くの建物が倒壊したことを受け、石川県の住宅メーカーでは、2階建て木造住宅を平屋に改築する「減築」の注文や問い合わせが急増している。家屋の上部が軽くなることで耐震性が強化され、2階を残したままの耐震改修と比べて費用を抑えられるとして注目を集めている。
今年1月、金沢市の住宅街に立つ築50年超の住宅が報道陣に公開された。元々は2階建てだったが、2階部分を撤去した上で断熱改修なども施し、新築さながらのたたずまいに変わった。
施工した喜多ハウジング(金沢市)によると、2階建てでは建物を無料にしても土地の買い手が付かない状況が続いていたという。総床面積は6割ほどになったが、2〜3人世帯に十分な居住スペースを確保した。
同社では北陸3県(富山、石川、福井)での注文が地震後に前年比3・6倍に増加。同社の今井猛専務は「昨年の地震で住宅が2階部分の重みに耐えられず1階がつぶれるケースが多発したことが背景にある」と分析する。発注者は高齢世帯が多いという。