生徒に7時間聴取、退学強要 県弁護士会が是正勧告 学籍回復で和解 千葉県内私立高

 千葉県西部の私立高校で、女子生徒に迷惑行為をしたとされる男子生徒に複数の教諭が約7時間にわたって事情聴取したうえ、自主退学を強制したのは人権侵害に当たるとして、県弁護士会が昨年4月、学校に学籍回復と聴取方法の改善などを勧告していたことが6日、学校などへの取材で分かった。男子生徒の自主退学後、父親が同会に人権救済を申し立てていた。勧告などを受け両者は和解。男子生徒は学籍を回復した。

 勧告書などによると、男子生徒は同校の2年生だった2014年6月5日、校内の非常階段で同級生の女子生徒に対し迷惑行為をしたとして、同日午後1~8時ごろまでの約7時間にわたり、教室で教諭延べ8人から事情聴取を受けた。教諭は男子生徒を取り囲んで厳しく詰問し、自白を強要するなどしたという。

 男子生徒が事情聴取で迷惑行為を認めたことなどから、同校は行為があったと認定したが、男子生徒はその後両親に対し「本当はやっていない」と主張。両親が副校長らと話し合いを重ねたが、学校側が自主退学を強制したとされる。

 昨年4月の同会の勧告を受け、同校は長時間に及ぶなどした聴取の方法について適切でなかったと認め、さらに都内の弁護士会からの和解あっせんを経て、男子生徒の学籍回復と卒業認定を条件として12月に両者が和解。男子生徒は同月、同校の3年生に編入した。

 千葉日報の取材に対し同校は「厳しい詰問や自白の強要はしていない」と勧告内容を一部否定。両親に自主退学を提案した点については「迷惑行為をした以上、学校として退学を勧めるのはやむを得ない」と説明している。

 一方で、生徒への聴取を2時間以内とし、対応教諭を2人程度にすることなどを盛り込んだマニュアルを作成し、全職員に周知した。同校副校長は「聴取のあり方など、学校側にも反省すべき点はあった。勧告を真摯(しんし)に受け止めている」としている。


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