木更津、君津が上位独占 住宅駆け込みで需要増 公示地価上昇率

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新しい住宅が建つ一方、空き地も目立つ木更津市請西南地区。土地はあっても売りに出される量が少ないため地価が上昇している

 2014年の千葉県内公示地価は、住宅地の価格上昇率上位10地点のうち9地点を東京湾アクアライン着岸地周辺の木更津、君津両市が占めた。アクアライン通行料値下げによる通勤利便性向上などで新興住宅地を中心に人気が高い両市だが、需要に対する土地の供給不足が価格の上昇要因に。さらに消費税増税に伴う戸建て住宅の駆け込み需要もあり、最大9・7%という近年で最も高い伸びを示した。

 上昇率上位の木更津市請西南、羽鳥野、ほたる野はいずれも市内山側の高台にある新興住宅地。対岸の神奈川に比べ土地が割安で、アクアラインを使った通勤利便性が良く、東日本大震災以降は津波への意識から高台であることが見直され需要が高まっている。

 中でも、土地に余裕があり、今年4月に新しい小学校が開校する請西南地区は需要が高い。県宅地建物取引業協会南総支部が調べた同地区の実勢価格は1平方メートル当たり約5万7千~6万円(昨年11月現在)と、市内では高額。土地売買を仲介するepm不動産(同市)によると同7万円前後の土地も出始めている。

 同社の鎌田達弥・不動産事業部長は「区画整理地なので数百区画単位で土地はある。ただ地主が値上がりを期待したり、子どもに残そうと手放さないケースが多い。需要に対して供給量が少ないため高くなっている」と指摘。君津市の場合も需給バランスが値上がりに影響していると見る。

 一方、海沿いの木更津市金田東地区は「津波の恐れや(大型商業施設の影響で)土日に渋滞が起きるため、ほとんど売れていない」(鎌田部長)といい、同じ新興住宅地でも立地によって明暗が分かれている。

 また、消費税増税前の戸建て住宅の駆け込み需要増も全体の需要を押し上げた。昨年9月までに契約すると引き渡し時期に関わらず現行5%の消費税率が適用されるため、君津4市で注文住宅を扱う新昭和君津営業所(君津市)では、年間契約数の4分の3が同月までに成約。さらに年度末にかけては建売住宅を求める需要が高まっている。

 同営業所の半沢宏幸所長は「駆け込み需要が増えたことが木更津、君津の地価上昇につながった可能性は大いにある」と分析。「特に木更津は供給できる土地がまだあるので増税後も好調をゆっくりキープしていくのでは」と見通した。