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社説

利便性と自然の恵みに期待 アクアライン・観光・農業


 温暖な気候で自然豊かな房総は、全国有数の農業県として知られる。2007年の農業産出額は4119億円で全国2位。千葉県のイメージの強い落花生に限 らず、全国1位の農林水産物が数多い。この季節は、ダイコンやサツマイモ、サトイモ、ネギ、シイタケなどが旬を迎えている。

 11月の1 カ月間は、県内200カ所以上の直売所のうち72カ所が参加して「ちば直売所フェア」が開催中だ。東京湾アクアラインが、ETC搭載の普通車通行料金を8 月から800円に値下げした社会実験で交通量が順調に増えているだけに、県外から訪れる観光客に千葉の魅力をアピールする絶好の機会といえる。

 アクアラインは10月、1日平均交通量が前年同月比で46%(9300台)増。値下げ後の3カ月間(8~10月)の1日平均では、前年同月比56%(1万 1900台)増の3万3300台に達した。もっとも南房総地域の主要観光施設の観光客数は、台風やインフルエンザなどの影響があったとされ、前年同月比 2%減だった。これから盛り返しを図っていきたいところだろう。

 直売所フェアの期間中は、収穫祭、豚汁や焼きいものサービス、旬の水産 物プレゼントなど、各直売所ごとにさまざまなイベントや特典などが予定されている。旬の恵みをそろえた同フェアと各レジャー施設の集客力。相乗効果で千葉 の魅力を観光客に浸透させることが、客数増加の鍵を握る。

 房総は山と海に恵まれ、そこから生み出された農水産物・加工品は、品目も幅広 くそろっている。新鮮さはもとより、何よりも安全な品質は欠かせない。農業従事者の高齢化や遊休地など、農山村は直面する深刻な課題も多く抱えている。直 売所は、都市と農村の持続的な交流に向けた最前線とも言えるのではないだろうか。

 「安・近・短」の観光志向が言われて久しい。観光と農 業のどちらも、大消費地である首都・東京に隣接する立地条件のメリットを生かせるのは房総ならではと言える。四季折々の自然の恵みとアクアラインの利便性 が訪れる人々の心をとらえ、繰り返し足を向けてもらえるための受け皿づくりを怠らないでほしい。

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