ディズニー映画「ズートピア2」公開 多様性のテーマ継続 東京情報大学准教授・秋元大輔さん 【私論直言】

 ディズニーによるアニメーション映画『ズートピア2』が5日、劇場公開される予定となっている。2016年に公開された前作『ズートピア』は、全世界で10億ドル以上の興行収入を記録し、日本においても興行収入76億円を達成した大ヒット映画である。

 映画の舞台は肉食動物と草食動物が共存する大都会「ズートピア」。動物園(ズー)と理想郷(ユートピア)を掛け合わせた造語である。主人公は、ズートピア初のウサギの女性警察官ジュディ・ホップス。夢を信じるジュディは、夢を忘れたキツネの詐欺師ニック・ワイルドを相棒に、連続失踪事件を解決すべく奔走し「夢と希望」を持ち続けることの重要性を証明してみせる。

 さまざまな動物たちが共存しているズートピアでは、草食動物が多数派(9割)であり、肉食動物が少数派(1割)。肉食動物は「凶暴性」を失っている、という設定である。異なる人種が共存するアメリカ社会においては、特に白人と黒人(アフリカ系アメリカ人)の関係性を暗示している、という解釈も成り立つ。

 明らかに、映画『ズートピア』の中心テーマは「多様性」であり、論文「動物たちの“Unconscious Bias”:ディズニー映画『ズートピア』から」(舞さつき2018)でも指摘されたように、この映画では、異なる人種や文化に対する「無意識の偏見」、すなわち差別意識の問題が提起されているのである。

 多様性と差別意識という論点は、『ズートピア2』でも引き継がれてい ・・・

【残り 830文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る