2022年1月31日 05:00 | 無料公開

(千葉県提供)
新型コロナウイルスのオミクロン株による感染急拡大により、千葉県は中等症患者のうち酸素投与が必要な患者数が急増していると発表した。26日は111人で、39人だった1週間前の19日と比べて約3倍に上昇=図。県では中等症患者の状況を注視すると説明し、熊谷俊人知事は27日の定例記者会見で「今後高齢者に感染が広がった際、どの程度増えるのか油断なく見ていく」と警戒して臨む姿勢を示した。
感染力の強いオミクロン株により、県内の感染者数は急拡大しており、28日時点で直近7日間平均は2979人と過去最大を更新した。同日の病床使用率は、確保している1696床に対して716床となり42・2%と高い数字になっている。
中等症のうち酸素投与が必要な患者は、12日に8人だったが13日以降は2桁台に突入。19日は39人となりその後も急増。25日は117人、26日が111人で、県は「1週間で約3倍に増加した」と危機感を示している。
一方で、重症者は1桁台を維持し「感染力は強いが重症化しない」というオミクロン株の傾向が現れており、県では「現段階で人工呼吸器が必要な患者はそれほど多くない」と分析。ただ、今後の感染広がりによる影響も注視する。
熊谷知事は「感染が高齢者に波及した時、どの程度重症者が増えていくか、また中等症患者が時間の経過と共にどの程度重症化に転じるかは未知数。先行する沖縄県の状況を含め、しっかりと油断なく見ていきたい」と引き続き警戒する姿勢を示した。