大学接種完了せず後期授業開始 遠隔中心にぎわいまだ 学生「対面増えてほしい」 千葉県内

ワクチン接種を受ける大学生ら=22日午後、千葉市美浜区の神田外語大学
ワクチン接種を受ける大学生ら=22日午後、千葉市美浜区の神田外語大学

 多くの大学で9月中旬から10月上旬にかけて後期授業が始まる。県内では対面授業を主体とする理系大がある一方、前期と同様に引き続き遠隔と対面を併用する大学も。政府は夏休み中の大学接種完了を見込んだが、供給不足で間に合わないケースが全国で続出した。学生からは「対面授業が増えてほしい」とにぎわいのあるキャンパスライフを心待ちにする声が聞かれる。

 神田外語大は22日から大学接種を開始。1回目は9月22~24日。2回目は10月20~22日に行う予定で、2500人分のワクチンを確保した。初日は学生ら約420人が受けた。

 同大の前期授業は、対面6割、オンライン4割だった。緊急事態宣言の発令を受け、後期が始まった9月16日から同29日までは全てオンラインとし、30日以降は前期と同じ割合で授業を行う。同大担当者は「対面授業で教員と学生が互いに安心するため(大学接種を)始めた」と説明した。

 接種した同大2年の徐一可さん(19)=千葉市緑区=は「自治体で予約しようとしたが、取れなかった。大学で接種できてよかった」と安堵。ダンスサークルに所属するが、入学時から十分な活動はできていないといい、「気兼ねなくやりたい」と充実した大学生活を望んだ。

 同大1年の女子学生(19)=船橋市=は「(入学のため)宮城県から来たので住民票の関係でどこで打てばいいのかよく分からなかった。大学で接種できて良かった。対面授業が増え、新たな友達ができれば」と願った。

 7月に大学接種を始めた千葉大は、10月末までに約6~7割の学生の接種完了を見込んでいる。前期授業は、収録した映像を視聴するオンデマンド型や、リアルタイムで教員と会話できる双方向型のオンライン型、対面授業を併用した。10月1日から始まる後期授業も同様に行う予定という。

 同大は「オンライン授業に対する満足度が向上している一方で、対面授業を求める声もある。教育の目的や効果を考えながら多様な方式を組み合わせて授業を実施していくことが大切」とコメントした。

 一方、千葉工業大は6月25日から集団接種を開始。7月下旬~8月中旬には2回目のワクチン接種を行い、学生総数約1万人の約7割以上が接種を完了した。

 理系大のため、実験や実習が不可欠なことから遠隔授業が難しく、前期は感染対策を講じた上でほぼ対面で実施。9月20日から始まった後期も対面が中心で、一部はオンライン授業や、密を避けるため教室を分散し別室から授業の配信を見る「ハイブリッド形式」で行っている。

 文部科学省によると、大学接種を既に実施したり実施が決まったりしているのは、17日時点で全国の大学約800校のうち約360校。同省は、夏休み中に終えられるよう調整したが、ワクチンの供給遅れで多くの大学が間に合わなくなった。


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