ワクチン予約 中学生が手助け 高齢者から日時聞き取り 睦沢町

ワクチン接種の予約状況を検索する中学生=29日、睦沢町役場
ワクチン接種の予約状況を検索する中学生=29日、睦沢町役場

 睦沢町で29日、新型コロナウイルスワクチン集団接種会場の予約受け付けが始まり、中学生がボランティアで手続きを補助した。パソコンやスマホの操作が苦手な高齢者のサポート役になってもらい、予約手続きをスムーズにする狙い。生徒は町役場で高齢者から希望する日時を聞き、パソコンを使って空き状況を確認する作業を担当した。30日も行われる。

 同町はパソコン、スマホでの予約がうまくいかない高齢者に、町役場に接種券を持って来庁してもらうよう呼び掛けた。中学生ボランティアは町立睦沢中で募り、19人が手を挙げ、交代で参加することになった。

 生徒は授業で使用しているタブレットを持参。空き状況を検索し、町職員に伝える役割を担った。スムーズに進んだため、役場のパソコンを使った予約の入力も一部担当。1日で300人の手続きを完了した。

 2年生の鵜沢真翔さん(14)は「お年寄りはインターネットについていけない人が多いので、手助けしたいと思った」と参加した動機を説明。「意外に簡単だった。能力を生かせて良かった」と笑顔を見せ、「変異株は恐ろしいので、自分も早く打ちたい」と話した。

 高齢者は早朝から行列をつくり、午前中は予定していた100人を上回ったため、午後は200人に拡大して対応。予約を終えた女性(75)は「2回分の日程が決まり、ホッとした」と安どし、「(中学生は)ちょっと緊張してたみたいだったけど、心強い」と目を細めていた。

 また同町は中学生に各家庭で祖父母の代行予約を行うなど、支援を訴えている。「中学生が社会問題に積極的に関わることが主権者教育につながる。自信を持ってもらいたい」と今井富雄教育長。世代を超えた取り組みで、ワクチン接種に対する関心と、感染予防意識の向上に期待している。

 長生地域の7市町村は共同で予約受付センターを設置して対応しているが、29日時点で医療機関の予約枠は埋まり、キャンセル待ち状態。それぞれの市町村は独自の集団接種の準備を進めている。睦沢町は6月27日から毎週日曜に町農村環境改善センターで6日間行い、8月1日までに2度の接種を終える予定。田中憲一町長は「一つしか医療機関がない小さな町。町民は役場を頼りにしているので、期待に応えなければならない」と気を引き締めた。


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