スマホ式信号機 「方向分かりにくい」 四街道で視覚障害者検証 音響式とセットで整備を

スマホの音声などを確かめながら横断する障害者団体のメンバーら=9日、四街道市
スマホの音声などを確かめながら横断する障害者団体のメンバーら=9日、四街道市

 スマートフォンで歩行者用信号の色を伝え視覚障害者の道路横断を支援するシステムが、四街道市内の交差点に導入されている。宮城、静岡県にも整備されており、警察庁は来年度から全国に普及させる方針を決めている。目の不自由な人たちの安全な歩行につながるのか。今月9日に現地を訪れ、使い勝手を検証した視覚障害者団体の会員からは「色は分かるけれど、横断歩道の場所や渡る方向が分かりにくい」との懸念や操作性に疑問の声も上がった。

 全日本視覚障害者協議会(東京都豊島区)が、全国約2千カ所の信号で普及を進めるとした警察庁の方針を受け独自に検証した。同協議会の会員ら9人が「四街道消防署前交差点」の4カ所の横断歩道を歩き、スマホの専用アプリの操作性や色を通知する音声・振動などを点検した。

 スマホをかばんやポケットに入れていると通知が分かりにくく、片手で白杖(はくじょう)を持ちながら傘も利用する日は操作が難しいことが判明し、アプリ自体の操作に手間取る場面もあった。「情報提供してくれるのはいい」「やるなら生活道路につけてほしい」などの感想も聞かれた。

 視覚障害者の横断支援としては「ピヨピヨ」「カッコー」などの誘導音で伝える音響式が整備されているが、近隣住民への配慮のため早朝・夜間は音が鳴らない設定の場所もある。

 同協議会の山城完治代表(64)はスマホを活用したシステムについて「信号の色は分かるかもしれないが、渡る方向を間違えて事故に遭ってしまうかも」と説明する。システムの不備を指摘した上で「基本的に予算を(音で知らせる)付加装置に使ってほしいところがある。皆さんが見ている信号の場所や色と同じように、音が大事ということを理解してほしい」と語った。

 点検結果を踏まえ同協議会は、システムの導入見直しや音響式信号機とセットでの整備などを求める警察庁への要望書をまとめた。

 同システムは専用アプリ「信GO!」をダウンロードすると、交差点などの設置機器からブルートゥースで信号の色などが伝わり、「○○方向が青になりました」「青がまもなく終了になります」などの音声と振動で通知される仕組み。四街道市の交差点では、従来の音響式と合わせ6月から運用されている。


  • LINEで送る