視覚障害者と介助者死亡 横断中はねられる 船橋の市道

 船橋市松が丘5の市道で21日午後7時半ごろ、横断していた近くの鍼灸(しんきゅう)師、三浦芳郎さん(64)と同市習志野台3、高田智代さん(69)が軽乗用車にはねられた。2人は頭などを強く打っており、間もなく死亡した。船橋東署によると、三浦さんは視覚障害2級で、高田さんは三浦さんを介助していた。

 同署は、自動車運転処罰法違反(過失傷害)の疑いで軽乗用車の同市古和釜町、会社員の女(65)を現行犯逮捕した。容疑を同法違反(過失致死)に切り替え、詳しい事故原因を調べている。

 同法は今月20日に施行された特別法。刑法から自動車運転過失致死傷罪など交通事故関連の規定が移行され、悪質運転の罰則も強化された。

 同署によると、現場は片側1車線の直線。三浦さんら2人は横断歩道の近くに倒れていた。横断歩道に信号機はなかった。2人は三浦さんが趣味で通う音楽教室から三浦さん宅に帰る途中だったとみられる。女は「ぶつかるまで気付かなかった」などと供述している。

◆事故防止へ配慮訴え 千葉県視覚障害者協
 亡くなった高田さんは2002年に船橋市福祉サービス公社(船橋市)へ登録以来、視覚障害者の外出支援サービスに従事してきたベテラン。現在も週3~4日働いており、明るい人柄が利用者から好評だったという。

 同公社は「(登録者の死亡事故は)今までにないことで非常に驚いている。詳細が明らかになっていないが、支援中に起きた事故であり、お二人の冥福を祈る」とコメント。

 事故を受けて同公社は今後、事故防止のための研修の回数を増やすとともに、他の登録者らにも文書などで注意を促すという。

 三浦さんもメンバーだった県視覚障害者福祉協会(四街道市)の御園政光理事(36)は「視覚障害者が交通事故で亡くなるケースは、県内では珍しいので驚いている」とした上で、「自転車や車を運転する人は白いつえを持つ人がいたら、徐行したり通過を待つなどしてほしい。障害者自身の注意には限界がある。今問題の“歩きスマホ”など健常者の無関心が視覚障害者の社会参画を妨げている」と訴えた。


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