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爆破予告どう対応? 安全確保に自治体ジレンマ 専門家「冷静にルール通り対応を」

爆破予告メールを受け、印西市役所では庁舎内にいた約400人の職員が一時避難した=9月23日
爆破予告メールを受け、印西市役所では庁舎内にいた約400人の職員が一時避難した=9月23日

 県内を含め全国各地の自治体や学校に爆破を予告するメールが相次ぎ届いている。実際に予告通りの事件発生は確認されていないが、一時避難や休校の措置を取って業務に支障が出た自治体もある。どのような対応が最善なのか。住民らの安全を確保する責任がある自治体の担当者は「予告が本当とは思わないが、絶対にうそとは言い切れない」とジレンマを抱えながら対応した。

 5月下旬以降、爆破など人命に関わる予告メールが県や各市など20カ所以上に送られてきた。中には児童生徒の誘拐や職員の殺害をほのめかす内容もあった。

◆匿名メール多く

 各地で相次ぐ予告メールについて、県警は威力業務妨害容疑で調べている。捜査関係者によると、メールのほとんどは送り主の特定が難しい匿名の通信システムが使われており「人為的なミスを突いて犯人特定を進めるケースが多い」(捜査関係者)という。

 予告メールが届いた自治体や学校は対応に追われる。茂原市は「9月23日に爆破する」という内容のメールを受け、当日の2時間市役所を臨時閉庁し、学校では児童生徒が避難した。同様のメールがあった千葉大でも同月25日の授業を中止するなどした。

 同市の担当者は今回の対応について「予告メールはうそだと思ったが、百パーセントそうだと判断できない。本物だと考えて安全第一に対処した」と説明。市役所への来庁を断った時もあり「市民に支障が出て、申し訳なかった」と振り返った。

 結果的に爆発は起きなかったが「正しい判断だった」と担当者。ただ、予告の指定期間が長期にわたることも予想され「長い間業務を中止するのは現実的ではない。警戒を強化し、状況を判断するしかない」と話した。

◆原理原則徹底を

 千葉科学大危機管理学科(銚子市)の濵口道夫教授(64)は「危機管理の原理原則の徹底が大事」と話す。一連の自治体の対応を評価し「大切な命を預かる以上、爆弾があると想定した対応が求められる」と指摘した。

 予告メールは虚偽の可能性が高い一方、具体性のある内容が含まれる場合もある。濵口教授は「どの段階で安全と評価するか判断が求められる。業務を妨害された上に労力を要するが、冷静にルール通り対応してほしい」と呼び掛ける。

 犯行抑止には「警察が捜査すれば犯人を特定できる」というメディアの周知が有効と説明。予告メールがあった際の報道も「愉快犯が喜び『火に油を注ぐ』との懸念もあるが、多くの人に向けた注意喚起や警鐘は必要だ」と訴えた。


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