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【ニュースなぜなに】 21年内にデブリ取り出し 難航する廃炉作業 (2020年3月19日号)

 東日本大震災(しんさい)が原因(げんいん)で起きた東京電力福島(ふくしま)第1原子力発電所(福島県大熊町(おおくままち)、双葉町(ふたばまち))の事故(じこ)から9年がたちました。建物を取りこわす廃炉(はいろ)の作業を2041~51年の間に終える計画ですが、人の体に有害な放射線(ほうしゃせん)の量が高い場所も多く、はかどっていません。

 震災当時、建物内の原子炉に高温の核燃料(かくねんりょう)がありましたが、津波(つなみ)で電源(でんげん)がなくなり冷やせなくなりました。とけ落ちて固まった核燃料などのかたまりをデブリといい、強い放射線を出しています。廃炉作業で最も難(むずか)しいのは、1~3号機に計880トンあるとみられるデブリの取り出しです。

 まずデブリとみられる物体をカメラで見ることができた2号機で、21年内に始めます。伸(の)び縮(ちぢ)みする腕(うで)のような器具(アーム)に取り付けた金属製(きんぞくせい)ブラシをこすりつけ、少しだけ取ることが考えられています。1、3号機は取り出す方法や時期が決まっていません。

 また、1~3号機では、使い終えた燃料を建物の最上階にあるプールに入れて冷やしています。再(ふたた)び大地震(じしん)や津波におそわれるとあぶないので、敷地(しきち)内にある別の大型(おおがた)プールに移(うつ)す計画です。

 3号機では昨年4月にプールから取り出しを始めましたが、トラブルが相次いでいます。1、2号機は23年度に開始予定でしたが、クレーンなどを備(そな)えた取り出し用の施設(しせつ)をつくるため、最大で5年おくれます。

 第1原発ではトリチウムという放射性物質(ぶっしつ)をふくむ水がたまり続け、たくさんのタンクをつくって保管(ほかん)していますが、敷地の余裕(よゆう)がなくなってきています。トリチウムは人の体への影響(えいきょう)は小さいとされているため、専門家(せんもんか)らによる委員会は海や大気への放出が現実的(げんじつてき)だとする報告書(ほうこくしょ)をまとめました。政府(せいふ)が今後、水の処分(しょぶん)方法を決めます。


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