広がる“支援の輪” 「困っている人の力に」 各地でボランティア始動 【台風15号】

被災した家屋の倒木撤去作業をするボランティア=14日午前9時20分ごろ、八街市
被災した家屋の倒木撤去作業をするボランティア=14日午前9時20分ごろ、八街市
ボランティア活動に参加するため、受付に並ぶ人たち=14日午前、鴨川市(共同)
ボランティア活動に参加するため、受付に並ぶ人たち=14日午前、鴨川市(共同)

 3連休初日の14日、台風15号による被害の激しかった千葉県内の各地域にボランティアが続々と入った。「困っている人の力になりたい」。住宅周辺に散乱した倒木の撤去や、壊れた屋根にブルーシートを張る作業などに汗を流した。各地から寄せられた支援の手に感謝した住民だが、長引く停電にいらだちの声も漏れた。

 八街市社会福祉協議会が同日立ち上げた災害ボランティアセンターには、午前8時の受付開始から続々とボランティアが訪れた。成田市から来た会社員、太田和憲さん(44)は新潟県中越地震を経験して以来、被災地支援に積極的に参加してきた。「自分がつらい経験をしたからこそ、困っている人の力になりたい」と意気込み、住宅周辺の倒木撤去に黙々と取り組んだ。

 八街市の会社員、佐藤基さん(59)も倒木の撤去を手伝った。自宅の地区は11日に通電したが「市内でもまだ停電している地区がある。早く元通りの生活を送れるようになってほしい」と願った。

 市民たちからは感謝の声が上がる。自宅の倒木を撤去してもらったという同市のパート、小林友加里さん(41)は「ありがたい。家族だけではなかなか進まなかったが、ボランティアのおかげでスムーズにできた」と喜ぶ。ただ、いまだに停電が解消せず「いつまで待てばいいのか」といらだちを隠せなかった。自営業の莇俊彰さん(65)も「隣の地区は電気が使えているのに、こっちは発電機がないと生活ができない」と思わず愚痴をこぼした。

 鴨川市も同日にボランティアセンターを発足させた。午前9時半ごろから、市社会福祉協議会の担当者が集まった約100人に作業内容などを説明し、高所作業が可能か、医療従事者かどうかなどを確認した。東京都葛飾区から来た大工、吉本尽さん(49)は「被害の大きさに驚いた。屋根のブルーシート張りを手伝いたい」と話した。

 鴨川市内では約4割が停電したままで、山間部では断水も続く。携帯電話の充電や情報収集をしようと、市役所に設けられた臨時休憩所に多くの市民が集まったが、一様に疲れ切った様子。無職、鈴木裕行さん(67)は「早く電気がついてほしいが…」ともどかしさをにじませた。

◆ボランティア受付状況

 県内の主な災害ボランティアセンター開設状況は以下の通り。

【鴨川市社協】 日帰りで活動できる人限定
【鋸南町社協】 県内在住者限定
【南房総市社協】市内在住者限定
【八街市社協】 市内在住者限定
【君津市社協】 近隣在住者限定
【館山市社協】 本県近隣在住者限定。17日に説明会
【富津市社協】 市内在住者限定。17日に受け付け開始
【香取市社協】 受付終了


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