被害者母親「娘返して」 証人尋問で怒りと悲しみ 柏の妻殺害遺棄

 昨年3月に柏市の妻の遺体が夫の実家敷地内に埋められた事件で、殺人などの罪に問われている夫で元銀行員、弥谷鷹仁被告(37)と、殺人ほう助などの罪に問われた母親で無職、弥谷恵美被告(64)=茨城県取手市井野台4=の裁判員裁判の第2回公判が27日、千葉地裁(岡部豪裁判長)で開かれ、殺害された弥谷麻衣子さん=当時(30)=の母親ら2人が証人として出廷した。母親は「大切な娘を奪い、孫にとっての母親を奪った。娘を返して」と怒りと悲しみを語った。

 母親は、出産後に精神疾患の症状が強まり子育てに困る麻衣子さんを支えようと、2017年3月から鷹仁被告が働く平日に夫妻が住むマンションに何度も足を運んだ。「(麻衣子さんは)早産だったことを気にし、潔癖症も相まって1年以上子どもを外に出せなかった」と苦しんでいた様子を説明した。

 麻衣子さんは同年5月から精神科病院に通い薬の服用を始めたという。母親は「秋頃から体調が良くなってきて、2人目の子どもが欲しいと話していた」と述べ、娘の望みが断たれたことを悔やんだ。

 事件前の鷹仁被告の印象を「いろいろと手伝ってくれて有り難いと思っていた」。一方で、行方不明とされた麻衣子さんの捜索中に被告が「自宅のヒーターの温度が上がっている。麻衣子が帰ってきたのかもしれない」とうその話をしていたと明かした。

 恵美被告の友人の女性も出廷し、事件のおよそ3週間前に恵美被告から「息子が妻を殺してしまいそうだと言っている」と相談を受けたと証言した。


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