被告女に懲役4年求刑 千葉地検「無差別に人襲い凶悪」 浦安連続通り魔

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 浦安市海楽の路上で昨年10月、男女3人が相次いで刺されけがを負った連続通り魔事件で、傷害と銃刀法違反の罪に問われた、近くに住む無職、瓜生裕美被告(33)の第3回公判が14日、千葉地裁(楡井英夫裁判長)で開かれ、検察側は「無差別に通行人を襲い凶悪」などとして懲役4年を求刑した。弁護側は「境界性パーソナリティー障害(人格障害)が影響した」などとして執行猶予付き判決を求め結審した。判決は21日。

 論告で検察側は「鋭利な刃物で次々と無差別に通行人を襲うなど凶悪な連続通り魔。一歩間違えれば生命に危険を及ぼしかねない危険な犯行で、一般市民の不安や恐怖も大きい」などと指摘。さらに「元来の人格傾向から、自身の意に沿わない不満を周囲に訴えるため、人を刺すしかないと考えて凶行に及んだ。動機に酌量の余地はない」と述べた。

 境界性パーソナリティー障害が及ぼした影響については否定できないとしながら「人格や性格の偏りで、青年期以降は本人の自助努力。パーソナリティー障害が認められることで、その責任を免れるわけではない。人格傾向の発露による犯行で、司法対応を優先させ、成長を促すのが一般的だ」と主張した。

 一方、弁護側は「自傷行為の痛みやむなしさが我慢の限界を感じた時に、病気と向き合わない夫への絶望、医師に対する絶望、転院先の候補の病院への絶望が重なった。そこに境界性パーソナリティー障害が影響した」とし「周囲の人たちに自分のつらい立場を分かってほしかったことが複雑に絡み合って、他人を傷つける衝動をかき立てた」と指摘。

 さらに「境界性パーソナリティー障害が動機に影響し、弁識能力、制御能力の低下をもたらした。衝動的かつ場当たり的で悪質性は高くない」とし「本来犯罪傾向は一切なく再犯の可能性も高くない。最も重い傷害を負った男性とは示談が成立している。社会の中で社会に適応する能力を育ませるべき」と訴えた。

 最終意見陳述で瓜生被告は「私は(被害者の)供述調書を見て内省を深めました。被害者の方々の痛みを考えました。私は今、申し訳ない思いでいっぱいです」と述べた。