太陽と月にっこり 漁師町の活性化願う 外川駅「笑顔の塔」(銚子市) 【北総ご近所巡り 面白スポット謎解き編】(4)

銚子電鉄の終点・外川駅を降りると明るい色合いの「笑顔の塔」が迎えてくれる=銚子市
銚子電鉄の終点・外川駅を降りると明るい色合いの「笑顔の塔」が迎えてくれる=銚子市
懐かしい木造平屋建ての外川駅
懐かしい木造平屋建ての外川駅

 千葉県銚子市内の6・4キロを運行する銚子電鉄。終点の外川駅を降りると、明るい色合いが目を引くモニュメント「笑顔の塔」が迎えてくれる。

 高さ3・2メートルほどの塔には花や緑が描かれ、塔の上部では太陽と月が「にっこり」と笑顔。同電鉄によると、地域活性化への思いが込められた塔は、駅名愛称ネーミングライツ(命名権)を取得した住宅メーカーの早稲田ハウス(松戸市)が2016年に寄贈。炭を敷地に埋め、快適で居心地よい空間として整備したのも特徴という。

 駅のある外川地区は江戸時代から続く歴史ある漁師町。NHK朝の連続テレビ小説「澪つくし」に登場していることでも知られ、坂や狭い路地といった街並みの散策も楽しめる。駅舎は開業当初の大正時代に造られた木造平屋建てで、昭和の懐かしい車両も置かれている。塔も観光客らに好評といい、同電鉄の竹本勝紀社長は「外川はノスタルジックで郷愁を誘う魅力がある。行ってみたいという所が増えるのはありがたい」。

 経営難にある同電鉄は15年12月から駅名の命名権を導入。外川駅の愛称は「ありがとう」で、シャンプーメーカーによる笠上黒生駅の愛称「髪毛黒生(かみのけくろはえ)」は、ユニークさで話題に。今年4月現在、10駅中9駅で県内外9社が年間80万~200万円でパートナー企業を務めており、竹本社長は「決して安くないお金を捻出してくれている。何らかの形で恩返ししたい」と感謝する。

 時に笑いを交えながら経営再建を図っている銚子電鉄。コロナ禍による観光乗客減など苦境にさらされるが、外川駅にあるモニュメントの穏やかな笑顔は「笑って乗り越えよう」というメッセージを出しているようにも見える。


  • LINEで送る