警察情報を音声配信 市アプリ活用、全国初 勝浦

アプリを使った音声情報配信で連携する勝浦市の土屋市長(左)と勝浦署の楠原署長=勝浦市役所
アプリを使った音声情報配信で連携する勝浦市の土屋市長(左)と勝浦署の楠原署長=勝浦市役所

 勝浦市公式スマートフォンアプリ「かつうらメイト」で、勝浦署の防犯情報などの音声配信を20日に始めた。同署が直接情報を入力するため、市民らへ迅速な情報提供ができる。警察が直接自治体のシステムを利用して音声で情報配信するのは全国初だという。

 防災行政無線の戸別受信機の代替として2018年6月に利用が始まった同アプリは、設定すれば音声情報が自動で流れ、繰り返し聞くことが可能。これまでは署から依頼を受けて市が防災行政無線で防犯情報などの放送をしていたが、依頼から放送まで1時間ほどタイムラグがあった。

 昨年度、署が市へ放送を依頼したのは17回。今後は署で情報を文字入力し、自動で合成音声に変換されてすぐにアプリで配信される。市内に電話de詐欺の予兆電話がかかってきている時にリアルタイムで注意喚起できるなど、迅速な対応が求められる際の有効な手段になる。

 同アプリへの登録者は約2700人(19日現在)。電話de詐欺をはじめ行方不明者、不審者などの情報を配信していく。土屋元市長は「市民の安心安全の暮らしのために役立ててほしい」と話し、楠原武恒署長は「音声が出ることが(注意喚起に)非常に効果があると思う」と述べた。


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