障害にも病気にも負けニャい 看板猫「ミケ」人気 市川の治療院SNSで発信 全国からエール

専用のベッドで冨森さんになでられて気持ちよさそうにしている猫のミケ=市川市
専用のベッドで冨森さんになでられて気持ちよさそうにしている猫のミケ=市川市
治療院の看板猫のミケ
治療院の看板猫のミケ
闘病中のミケに届いた励ましの手紙やお守り
闘病中のミケに届いた励ましの手紙やお守り

 脚の障害をものともしない“看板猫”の愛くるしい姿が、ツイッターで人気を集めている。市川市の鍼灸(しんきゅう)マッサージ治療院「やすらぎ治療室」(冨森猛院長)で暮らす雌の三毛猫「ミケ」(推定8歳)。今夏には甲状腺疾患のバセドウ病を発症し、全国のファンから励ましの声が続々と届く。

(市川支局・町香菜美)

 「きょうの朝ご飯のメニューは何かな~」「今朝は冷え込んでちょっと寒いな~。風邪ひかないように気をつけようね」

 「おはよう」「寒いね」

 マスカット色のつぶらな瞳のミケがツイッターでつぶやくと、約2万人のフォロワーからたくさんのコメントや「いいね」が返ってくる。「もしミケちゃんが話せたら」-。想像しながら、思い浮かんだ言葉をミケの写真とともに投稿するのが、出勤した冨森さんがする最初の“仕事”だ。

 ミケと出合ったのは7年ほど前。治療院の隣で餌を食べていた地域猫の中に、生まれつきなのか、それとも事故なのか、右後ろ脚のない三毛猫がいた。それが「ミケ」。他の猫は冨森さんの姿に逃げたのに、ミケはなぜか初めから懐いた。次第に患者がいない間は治療院で過ごすように。

 冨森さんは自宅で別の猫を飼っていたため、ミケを連れて帰れず、悩んだ揚げ句、思い切って治療院に泊めたところ、室内でいたずらをした様子もなく、翌朝元気に出迎えた。この日から治療院はミケの“おうち”になった。

 今やすっかり治療院の看板猫に。二つある施術ベッドのうち、一つはミケ専用。患者がいる間はおとなしく、壁や柱に爪を立てることもない。障害をものともしない元気な姿は、特にペットを飼えない高齢の患者にかわいがられた。愛らしいしぐさやベッドでくつろぐ姿を試しにツイッターで紹介すると、たちまち人気に。「元気をもらった」など全国からコメントが寄せられた。

◆バセドウ病と診断

 そんなミケに異変が起きたのは今年7月。冨森さんが出勤するとぐったりした様子で、嘔吐(おうと)や下痢の跡も。動物病院で診察を受けた結果、バセドウ病と診断。甲状腺ホルモンが異常に分泌され臓器に負担をかけてしまう病気で、ミケは一時、点滴を打つ日々が続いた。

 冨森さんは8月にツイッターで病気を報告。フォロワーのアドバイスもあり治療費の寄付を募ると、「元気をもらったから、今度は私たちが返す番」などと、寄付だけではなく、励ましの手紙や治癒を祈願するお守りもたくさん届いた。同じ病気の女性、飼い猫が闘病している人からの温かいメッセージもあった。

 寄付などもあってミケは現在も投薬治療を続けられており、先日の再検査の結果では、少しずつ回復に向かっている。

 病気を通じ、改めてミケが多くの人に愛されていることを実感した冨森さん。「私はたまたま世話をしているだけ。ミケちゃんは皆さんに支えられて生きている。これからも見守っていただけたら」

 ミケのツイッターは@ojm52811。寄付希望の場合はダイレクトメッセージで連絡を。寄付のお返しにミケの写真を贈っている。


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