復旧途上、今度は水害 大網白里の障害者施設 【房総豪雨】

施設の正面玄関の前は今も冠水状態。前の通りも膝の高さまで水が残っていた=26日午前11時20分ごろ、大網白里市
施設の正面玄関の前は今も冠水状態。前の通りも膝の高さまで水が残っていた=26日午前11時20分ごろ、大網白里市

 大雨で金谷川は氾濫、広範囲が冠水した大網白里市のJR大網駅周辺は一夜明けた26日、泥や漂流物の後片付けをする人の姿が多く見られた。

 駅から徒歩数分の場所にある短期入所事業所や自律訓練事業所などを兼ねる障害者施設「クロス・スピリット」は居住空間は無事だったものの、作業場が浸水。周辺道路も水没し、一時は完全に孤立状態になった。26日昼ごろの時点でも前の通りが膝丈ほど冠水したまま。外へ出るには裏庭のフェンスを越え隣の駐車場を経由するしかない状態だ。

 この日は早朝から、数人の職員と入所者25人が総出でぬれたカーペットや机などを庭に出し、水を掛けて泥を落とすなどしていた。庭には近くの水田から流れてきた稲わらや地区のごみ収集箱など大小の漂着物が残り、水害の大規模さを物語っていた。

 また、庭に止めてあった職員の自家用車や施設の車両もシートの上まで浸水。7台のうちエンジンがかかるのは1台だけという悲惨な状況という。

 冠水当初から出勤していた職員は帰れず、交代の職員も近寄れない状態。停電も発生したため、文房具の組み立てなど入所者の作業を再開するのも当分は難しそうだ。

 施設の高原美夫統括総施設長は「停電で明かりがとれずパニック状態の入所者もいた」と心配した様子。9月の台風15号でも別棟の屋根瓦が剥がれる被害などがあったといい、「やっと復旧作業が軌道に乗ってきたときに今度は水害か」とため息をついた。


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