千葉市に新病院オープン 救急、精神科医療センター統合 災害対応にも力 千葉県、11月から

千葉県総合救急災害医療センターの外観
千葉県総合救急災害医療センターの外観
センターの落成を祝い、テープカットが行われた=14日、千葉市美浜区
センターの落成を祝い、テープカットが行われた=14日、千葉市美浜区

 千葉県は11月1日、千葉市内の救急医療センターと精神科医療センターを統合した新病院「県総合救急災害医療センター」を同市美浜区にオープンする。県によると、身体と精神の救急医療を同じ建物内で連携して提供する病院は全国的にも珍しい。防災棟やヘリポートを整備し、迅速なトリアージと搬送を行うなど、災害医療にも力を入れる。14日には落成を記念し、式典が開かれた。

 新築された新病院は、免震構造の地上4階建てで延べ床面積は約2万2千平方メートル。総工費は約250億円。身体、精神両面にわたる包括的な医療の提供を目指し、2021年から整備していた。

 県病院局病院建設室によると、新病院では、通常は対応困難とされることが少なくない身体・精神科合併救急患者を受け入れ、迅速で適切な医療を提供。災害時にはDMAT(災害派遣医療チーム)とDPAT(災害派遣精神医療チーム)を同一病院内で運用できる。

 高度救命救急センターとして、脳卒中などの重症急性疾患や、熱傷などの特殊疾患に対して、専門的な医療を24時間体制で行う。患者が最初に運ばれる「初療室」には診断と治療を同時に行うシステムを新たに導入し、救命率の改善を図る。

 精神救急では、緊急性の高い精神病患者を受け入れ、早期に社会復帰できるよう治療する。精神疾患の予防や相談を行う県精神保健福祉センター(県こころセンター)を併設し、医療と福祉との円滑な橋渡しを目指す。

 災害医療への対応では、大規模災害時にも病院機能を維持できるよう非常用電源や水源などのライフラインを配備。被災地から円滑に患者を輸送するため、ヘリポートも整備した。同病院は基幹災害拠点病院に指定される予定。

 式典には千葉市の神谷俊一市長や県選出国会議員、県議らが来賓として出席。熊谷俊人知事は「県民の命を守るため、県内救急医療における最後のとりでを担うとともに、平時は災害医療従事者を育成する研修室として活用していく」とあいさつした。


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