コロナ禍で「地元志向」 大学生就職人気企業 千葉県内地銀が躍進、OLCは1位維持

コロナ禍で大幅に順位を上げた千葉銀行。本年度は200人の新入行員を迎えた=4月、千葉市中央区
コロナ禍で大幅に順位を上げた千葉銀行。本年度は200人の新入行員を迎えた=4月、千葉市中央区

 新型コロナウイルスの感染拡大により就職活動のオンライン化が進み、学生の企業人気にも変化が表れている。人材情報サービス「マイナビ」は、2022年卒業の学生を対象とした「就職企業人気ランキング〈関東・甲信越エリア〉」を発表した。上位30位には1位のオリエンタルランド(OLC、浦安市)をはじめ県内6社がランクイン。中でも地方銀行の躍進が目立ち、学生の地元志向が高まっている現状が浮かび上がった。

 オリエンタルランドは前年に続き1位。マイナビの担当者は「圧倒的なブランドが確立されており、不動の支持を得ている」と説明する。新型コロナの影響で業績が落ち込む観光・サービス業だが、ディズニーホテルを運営するミリアルリゾートホテルズ(同市)も4位(前年3位)。旅客が激減する成田国際空港(成田市)でも17位(同11位)と底堅い人気を示した。

 県内の企業で最も順位を伸ばしたのは、前年63位から23位に上昇した千葉興業銀行(千葉市美浜区)。同行の採用担当者は「採用活動がオンラインに移行する中でも対面の機会があれば必ず出向き、働く人の雰囲気が伝わるよう試行錯誤してきた」と手応えを示す。

 コロナ禍の影響で学生からは「生まれ育った町の役に立ちたい」「都心で働くよりも地元で」といった声が多く寄せられており、同行はインターンシップに“地銀の地域貢献”に重点を置いたプログラムを用意。オンライン開催のため、地方の大学に通う千葉出身者も参加しやすい環境になったという。

 新型コロナの影響で先が見通せず、不安を募らせる学生が多いといい、同行は例年よりも積極的に選考日程や採用に関する情報を開示している。担当者は「不透明さのない対応で安心感を与えられるよう努めている」と説明した。

 千葉銀行(同市中央区)は12位(前年32位)に浮上。採用担当者は「地銀のエントリー数は近年、減少傾向。業界としても大変うれしい状況」と歓迎。「『新型コロナの影響で苦しい状況に置かれている地域の中小企業を手助けしたい』といった気持ちの学生も多いのでは」と推測した。

 マイナビによると、全国的に地銀の人気は高まっている。大学のオンライン授業導入などにより学生が地元で過ごす時間が増えており、担当者は「生まれ育った町の企業に目を向ける機会が増えたことが一因」と分析した。


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