渡部暁斗、最後の五輪を戦い抜く 逃げずに挑む姿勢崩さず

男子団体スプリント 後半距離で力走する渡部暁斗=テーゼロ(共同)

 「何のためにスキーをするのか」。自問自答しながら戦った最後の五輪が終わった。スキー複合男子団体スプリントで日本は6位。メダルには届かなかったが、今季限りで引退する渡部暁斗は「諦める姿を見せるわけにはいかない」と、最後まで全力で前を追った。

 前半飛躍では119メートル。「締まらないジャンプになってしまった」と反省した。それでも、大雪が降り難条件の中、山本とともに空中で粘って3位を確保。先陣を切った後半距離では、後ろから追い上げてくる強豪国のエースたちとしのぎを削った。

 キャリアの集大成として表彰台だけを目指す気持ちと裏腹に、今季は思うように調子が上がらなかった。「本当に自分が出ていいのか」とすら感じながら、これまで競技人生の「道しるべ」になってきた五輪に臨んだ。

 19位に終わった個人ラージヒル後には「苦しむ自分に向き合い続ける。そういう終わり方もありなのかな。(五輪に)参加できて良かった」。華やかな終わり方ではなくとも、逃げずに挑む姿勢を崩さず、日本の第一人者は戦い抜いた。(共同)


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