日本列島万葉の旅

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 長いこと「万葉教室」という同好会をやっていて、千葉市では「ふるさと農園会館」「小仲台公民館」、木更津市方面では「畑沢公民館」(現在休暇中)などあるが、長年やっているうちに、各自が勉強のテーマを持ち寄るケースも多くなり、例えばNHKEテレや千葉日報他新聞類からの引用も多くなる。

 例えば12月の「ふるさと農園会館教室」では、讀賣新聞の『平成万葉の旅』をコピーして持参した生徒がいたが、まさかそれをそらんじて講義するわけにもいかない。そこで各々の参考書を頼りに、自分らの能力を生かせる勉強会とし、解釈もそれに準ずる。

 うれしいことに万葉歌の旅立ちは、県下市川市真間の手児奈からという設定になっていた。(以下は私の著作『房総ぶらり旅』中のエッセーによる)

    足音せず行かむ
    駒もが葛飾の真間の
    継橋止まず通わむ
    (万葉集三三八七)

 [歌意]足音をたてずに行く馬が欲しい。そんな馬に乗って継橋(つぎはし)をそっと渡り、いつも手児奈のもとへ通って行きたいものだ。(詠み人知らず)

 新聞所載の『万葉の旅』で取り上げた手児奈の歌は次の一首。(高橋虫麻呂)

    勝鹿の真間の井見れば
    立ち平(なら)し
    水汲ましけむ手児奈し思ほゆ
    (万葉集一八〇八)

 [歌意]葛飾の真間の井戸を見るにつけ、そこを立ちならすようにして、いつも水を汲んだという手児奈のことが思われる。(…「立ち平す」は、踏み付けてたいらにする意)......