中谷順子選 【日報詩壇】

 家よ さようなら 熊本 中立明子

がっしりした古い家
人間や蟻の子や河童まで
遊びにやって来た家

家は詩人だった
顔を太陽にさらし
山からの風に叩かれ
遠く降る雪の音を聞いて
家は銀河になり新幹線にな
り 小学生の男の子になり

吟遊詩人になりたくて
遂に旅に出た

【残り 1333文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る