2025年12月24日 17:32 | 無料公開

ショーで雪だるまの絵を完成させたゾウの「もも夏」(右)と「ら夢」=2021年12月、市原市の市原ぞうの国
11月に飼育員の死亡事故があった市原市内の動物園「市原ぞうの国」は24日、中止していたゾウによる来園者向けパフォーマンスなど一部イベントを25日から再開すると発表した。事故を受け、来園者、従業員らの安全対策マニュアルを全面的に見直した。なお、検視の結果、死亡した飼育員に対するゾウによる加害は確認されなかったという。
同園では11月21日、雌のアジアゾウ1頭がいる鉄製のおり内で1人で清掃作業をしていたタイ国籍の飼育員男性(30)=市内=が死亡。当初ゾウに襲われたとの見方も広がったが、同園によると、男性が足を滑らせ頭を強打したとみられることが検視で分かったとしている。
同園は事故後、ゾウによるパフォーマンスや、来園者がゾウの背中に乗るイベントを中止。同保健所の指導で、ショーや飼育、展示における来園者、従業員の安全対策マニュアルを全面的に改定。事故を受け、清掃などの作業は複数人で行うことなども明示したという。
23日にマニュアルの内容について同保健所の了承を受け、イベント再開を決めた。ショーは午前11時からと午後2時からの原則1日2回。来園者がゾウの背中に乗ったり、ゾウと一緒に写真撮影するイベントは当面中止を続ける。
同園は「今後は業務の改善を図り、安全を徹底する」としている。
(佐藤大介)




