
そろばんの全国大会で優勝した習志野市在住の高校2年生、深谷柚衣さん(17)が同市役所を訪れ、宮本泰介市長らに日本一を報告した。「気付いたら日本一でびっくりした」とはにかんだ深谷さんだが、重圧のかかる決勝は全6種目で満点を獲得。「将来、そろばんで鍛えた集中力、忍耐力、精神力を生かしたい」と目を輝かせた。
(藤田泰彰)
深谷さんが優勝したのは、神戸市で7月に開かれた「そろばんグランプリジャパン」のスクール部門(中学生・高校生)。大会前日に夜まで夏期講習を受けていた関係で、神戸市内のホテルに着いた時には時計の針が午前0時を回っていた。「直前にあまり練習時間が取れなかった。自分の力を最大限出そうと一問一問に集中することを心がけた」
同部門はかけ算やわり算、かけ暗算など6種目の合計点や回答の速さで競い、全国から110人が参加。深谷さんは595点で上位10人による決勝に進んだ。「周囲はスピードがすごい。私は正答率を重視した」。これが功を奏し、決勝は全種目満点で日本一の称号を手にした。
5歳から市内の小倉珠算学院に通い「計算が速くなるのが目に見えて分かるところが楽しい」と腕を磨いてきた。目標にしていた日本一達成に「喜びよりも驚きの方が大きかった。次は自信を持って優勝して『よっしゃ』と言えるようになれれば」と笑顔を見せた。
宮本市長は「日本一おめでとう。深谷さんらしい戦い方で、今後も活躍を期待している。習志野を支えてください」とエールを送った。