92年続く家業に苦渋の決断…その時、市民が立ち上がった 地域紙・大衆日報、「支援で刊行継続」の奇跡 銚子

インタビューに応じる越川和恵社長=銚子市の大衆日報社
インタビューに応じる越川和恵社長=銚子市の大衆日報社

 「やめないでください」「なくなってしまうなんて寂しい」。“閉刊”を告知したその日、関東地方の東端にある小さな新聞社では、終日電話が鳴りやまなかった。「こんなにも惜しんでくれる人がいるなんて」-。経営難に伴い、92年続いた地域紙「大衆日報」(銚子市)の発行終了を案内した社長の越川和恵さん(61)は、読者からの熱いメッセージに驚き、心を震わせた。一時は「あとは静かに消えていくだけ」と考えていた越川さんは、市民らの応援を背に、同紙の存続を決めた。

(田村理)

◆刷るほど赤字

 同紙は越川さんの祖父が1933年に創刊。同市や茨城県神栖市で配達されており、イベントやスポーツ大会など地元密着の話題を取り上げ親しまれている。

 しかし同紙は、深刻な危機に陥っていた。人口減少に伴い部数減に歯止めが掛からない中、印刷に必要な ・・・

【残り 993文字、写真 2 枚】



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