【千葉魂】定位置奪取へ「変わろう」 好調維持の4年目、中村

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春季キャンプ中の台湾プロ野球・ラミゴとの交流戦2試合で8打数4安打と結果を残した中村=2月17日、石垣
春季キャンプ中の台湾プロ野球・ラミゴとの交流戦2試合で8打数4安打と結果を残した中村=2月17日、石垣

 生まれ変わろうとしているチームにあって、ここまでひときわ存在感を示している選手がいる。プロ4年目を迎える中村奨吾内野手だ。「変わりたい!」。その気持ちを全身から醸し出しながら練習に取り組み、プレーしている。

 「チームも変わって自分も変わるチャンス。変わらないといけない。いろいろな人が自分に変化を求めてくれているのも伝わっている。それに応えないといけない」

 2014年ドラフト1位でマリーンズに入団。3年目の昨年には背番号「23」から「8」に変更。球団から高い期待をかけられ続けている。しかし、ここまでの中村の成績を振り返るとなかなか期待に応えられるだけの確固たる数字を残しているとは言い難い。それはなによりも本人が一番、痛いほど分かっている。

 「入ってから4年。1軍の試合に出場させてもらって、ずっと期待をしてもらっている。本当はもう自分とか若い選手がレギュラーになって試合に出て、若い力でどんどんチームを引っ張っていかないといけない。特に今年はいつも以上にそういった期待を感じ取っている。変わるチャンス。そう思う」

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 昨年オフに就任した井口資仁監督。テレビや新聞、雑誌のインタビューで新しい指揮官の報道を見るたびに自分の名前を口にしてくれていることに気が付いた。「記事から自分の名前をよく見掛ける。それは期待してくれている証拠。意気に感じて、やらないといけない」。30本塁打、30盗塁が狙える選手という高い期待を寄せている記事も見掛けた。変わるチームに高い期待。多くのポジションでレギュラーは白紙。伸び悩む自分にとってはこれほどの好機はないと察した。だから、昨年から気持ちの面も含めて変化に挑もうと取り組んでいる。

 「これまで試合中とか、なかなか自分から投手などに声を掛けに行くことはなかった。自分が行っても変わらないというような後ろ向きな思いすらあった。でも、それではダメ。今年はいろいろな人に積極的に声を掛けていこうと思う。プレーだけではなく、すべての事に積極的に取り組む」

 その言葉の通り、石垣島での春季キャンプでは積極的に投手陣に声を掛けたり、若い選手たちにアドバイスをする姿を見掛ける。さまざまな取り組みにも参加をしている。どちらかというと内気で大人しい選手だった中村が、大きな声でチームを引っ張る。それはまさに変化の象徴だった。

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 春季キャンプ第1クールでは指揮官から強烈なげきも飛ばされた。「今年はチャンス。だけど、今年レギュラーを取れないと終わりだぞ。チャンスなんて何度もあるようなもんじゃない。もうチャンスはない。終わりだと思って取り組めよ」。その言葉を胸に刻み、何度も反芻(はんすう)した。厳しい言葉だが、大きな期待の表れ。「今年、絶対にレギュラーをつかめ」という強いメッセージを受け止めた。

 「自分の年齢でいうと今年、しっかりとレギュラーを取れるような成績を残せば、これから何年もレギュラーとしてやれる。それくらい今年は大事な年。規定打席到達はもちろん。全試合フルイニング出場を目指します」

 今年に懸け、変わろうとしている中村はオープン戦で好結果を残している。貪欲に変化を求めているその姿勢をチームメート、首脳陣も感じ取っている。それがひときわ、大きな存在感となっている。今年の中村の打席に入る際の登場曲はONE OK ROCKの「Change」。こういった小さなところからもその意気込みを感じ取ることが出来る。プロ4年目。25歳から26歳になる年。若者は今、プロ野球人生における青春の真っただ中にいる。「変わろう」と日々を必死に生きているその背中はまぶしく輝いている。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)