伊東市長が議会解散 学歴問題で不信任受け

静岡県伊東市議会の解散通知書を読み上げる田久保真紀市長=10日午前、伊東市

 静岡県伊東市の田久保真紀市長は10日、学歴詐称疑惑を巡り、自身に対する不信任決議を可決した市議会を解散した。中島弘道議長に通知書を手渡した後、記者団に「市民に信を問うべきだと考えた。議会を変える新しい力に期待したい」と語った。中島氏は「大義なき解散だ。怒りしかない。市民も納得いくものではない」と批判した。

 地方自治法の規定に基づき、40日以内に市議選が行われる。

 市議会は1日に不信任決議を全会一致で可決。田久保氏は11日までに辞職か失職、議会解散を選ぶ必要があった。

 決議は、市広報誌で東洋大卒業と紹介した経緯を調査する市議会の特別委員会(百条委員会)への出席を拒み、虚偽証言をしたことなどを踏まえると田久保氏は市長として不適格、としていた。

 田久保氏は2019年から市議を務め、2期目途中となる今年5月の市長選で、自民、公明両党の県組織が推薦する現職を破って初当選した。

 学歴詐称疑惑は就任直後の6月上旬、市議全員に告発文が届いたことで発覚。市議会は7月に百条委を設置した。


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