インフル流行入り 9年ぶりの遅いスタート

寒けを訴える患者を診察する長谷川院長=15日午後、千葉市中央区の長谷川胃腸科クリニック
寒けを訴える患者を診察する長谷川院長=15日午後、千葉市中央区の長谷川胃腸科クリニック

 厚生労働省は15日、全国約5千の定点医療機関から報告された4~10日の1週間のインフルエンザ患者数が1医療機関当たり2・02人になり、全国的な流行開始の指標となる1・00を上回ったと発表した。今シーズンの流行が始まった。千葉県も同日までに流行入りを発表した。国、県とも9年ぶりに遅い流行。暖冬の影響の可能性がある。今月下旬にピークを迎えそうで、各機関が注意を呼び掛けている。

 全国は昨シーズンに比べて1カ月以上遅く、千葉県内は約2カ月遅い。厚労省によると、年を越え1月に流行入りするのは、国、県とも2006~07年シーズン以来9年ぶりという。ピークは1月下旬から2月上旬となる見込み。

 今月4~10日の全国の患者報告数は9964人。都道府県別で1医療機関当たりの患者報告数が多かったのは沖縄(8・19人)、秋田(7・85人)、新潟(5・73人)、北海道(4・84人)、千葉(2・49人)だった。全ての都道府県で前の週より増加した。

 検出されたウイルスは、A香港型、09年に新型インフルエンザとして流行したA型が多く、次いでB型だった。

 国立感染症研究所の砂川富正室長は「海外でも流行入りが遅いとの情報がある。暖冬がインフルエンザの流行に影響を及ぼしている可能性がある」と指摘した。ただ流行入りが遅いシーズンでも、流行の規模が小さいわけではないという。

 千葉県疾病対策課によると県内は4~10日、前週の0・70人の約3倍となり流行入り。県内16保健所中15保健所管内で増え、特に長生(5・00人)や松戸(4・36人)、印旛(3・74人)で増加した。年齢別では、5~9歳(21・5%)、0~4歳(16・4%)と子どもの患者が多い。診断結果ではA型(78・6%)が最も多く、次いでB型(20・1%)。

 県教委学校安全保健課によると、県内公立小中学校でのインフルエンザによる学級・学年閉鎖は今月に入り増加。15日午後2時現在、1~15日に小学校で9件、中学校で1件実施。学年閉鎖は小学校で2件実施、欠席者数は計約100人だった。

 県や医療機関はマスク着用などの「せきエチケット」と、手洗いによる予防策を呼び掛けている。

◆マスク着用、予防接種を 千葉市の長谷川医師

 千葉市中央区「長谷川胃腸科クリニック」の長谷川利弘院長は「昨シーズンは12月末ごろから患者が増えたが、暖冬のせいか昨年より患者は少ない。流行の実感はないが、1月に入り少しずつ患者が増えてきた」と話し、「人混みを避けたり、マスクの着用が有効。まだワクチンはあるので、感染が拡大する前に予防接種を受けて」と訴えた。

 診察を受けに来た同市中央区の無職女性(80)は、「寒けを感じ、受診しにきた。予防注射を受けたり、うがいをするなどインフルエンザに感染しないよう気を付けている」と話した。


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