エゾシカのふんから… 新種のきのこ発見 廃棄物処理に応用も 千葉県中央博・吹春俊光主任上席研究員

新種のキノコ「ウシグソコナヒトヨタケ」(県立中央博物館提供)
新種のキノコ「ウシグソコナヒトヨタケ」(県立中央博物館提供)
新種のキノコが見つかった森=2011年9月、北海道苫小牧市
新種のキノコが見つかった森=2011年9月、北海道苫小牧市

 千葉県立中央博物館(千葉市)の吹春俊光主任上席研究員(56)が、エゾシカのふんから発生する新種のきのこを発見し、学術誌の電子版に公表した。欧州などでも見つかっていない世界的に珍しいきのこで、その発生源から、将来は廃棄物処理などにもつながる可能性もあるという。6月まで同館でこのきのこの標本などが展示されている。

 新種は、2011年9月に北海道苫小牧市の林で行われた日本菌学会の観察会で、参加者が直径1センチほどのエゾシカのふんから発生しているのを採集。同館が中心となり、北海道大や千葉大と共同調査したところ、新種であることが分かった。同館が世界に一つしかない新種の標本を保存している。

 34年前の1981年に、在野研究者が京都でウシのふんから発見し未知種としたキノコと同種だったことから「ウシグソコナヒトヨタケ」と名付けた。世 ・・・

【残り 400文字】



  • Xでポストする
  • LINEで送る