「キハ38」ヤンゴンで余生!? 初のエアコン車両と話題に かつて久留里線で運行 奈良のアマ写真家が写す

ミャンマーで“第二の人生”をスタートさせた久留里線の車両=9月14日、ヤンゴン中央駅(佃さん撮影・提供)
ミャンマーで“第二の人生”をスタートさせた久留里線の車両=9月14日、ヤンゴン中央駅(佃さん撮影・提供)

 かつてJR久留里線を運行した車両(キハ38)5両が、8月から遠くミャンマーの国鉄で“第二の人生”をスタートさせていたことが分かった。同国鉄初のエアコン・自動扉付き車両として、現地では大ニュースに。皆に喜ばれ、大切に扱われているようだ。

 その元気な姿を見つけて撮影したのは、旅と写真が趣味という奈良市の会社員、佃明弘さん(44)。2001年から毎年ミャンマーを訪れ、カメラ片手に国内を旅している。今夏も今月12~14日までの3日間、旅をした。

 14日早朝、ヤンゴン市内から近郊の市場を目指していたときのこと。駅で同国では初めて見た、通常よりも3倍ほど高価な「エアコン車両」の切符を購入。そのホームに停車していたのが「キハ38」。

 白い車体に青と緑のライン、その下の青の3本ストライプはそのまま。「優先席」「禁煙」などの車内表示、車両番号も残っており、「日本にいるかのような気分」(佃さん)。

 佃さんによると、エアコンと自動扉が付いた車両は同国鉄初。現地紙の1面を飾る大ニュースとなり、市民の注目を集め、この日は家族連れなどで車内は満員だったという。

 同国では、扉は初めからないか、あっても手動。動き出した列車にも飛び乗れたが、慣れない乗客が閉め出される姿も見られた。また、車内は寒いほどの冷房。強い冷房は同国の極上のおもてなしという。日本語の表示をあえて消さないのは、高品質の日本製に価値を認めるゆえらしい。

 佃さんが話した同国鉄の職員は「故障が無く、ありがたい」と大喜び。毎晩、床を雑巾がけするほど大切に使っているという。

 JR千葉支社によると、同車両は2012年12月まで久留里線で使われた車両で、担当者は「まさかミャンマーで余生を送っているとは」と驚いている。

 佃さんによると、この車両が見られるのはヤンゴン市内。同市中心部の「ヤンゴン中央駅」を起点に運行されている「ヤンゴン環状線」で、2時間に1本ほどの確率だという。


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