2013年1月14日 11:46 | 無料公開
成田空港の反対運動を展開した三里塚芝山連合空港反対同盟熱田派の元代表、熱田一(あつた・はじめ)さんが死去したことが13日、親族への取材で分かった。反対運動引退後に住んでいた東京都練馬区の自宅で今月5日に老衰のため亡くなった。93歳だった。葬儀は既に近親者で済ませた。
親族によると、都内では妻や娘夫婦と暮らし、介護施設にも通所。昨年12月に入ってから食が細くなっていたという。成田市内で暮らす親族男性(67)は「戦後、畑を起こして拡大するのに苦労し、(空港反対運動中は)バイクで団結小屋などを飛び回っていた。体は丈夫で、実直な農民そのものだった」と振り返った。空港に近い同市内の墓地に納骨される予定という。
◆「三里塚・芝山連合空港反対同盟」北原派事務局長、北原鉱治さん(90)の話
熱田氏は(空港建設を認める)条件派として分裂し、絶対反対の私たちと価値観は違ったが、恨みはない。反対闘争が激しかったころ、行動隊長として頑張ってもらった思い出がある。もう少し生きてほしかったが残念だ。