捨て猫100匹対応に苦慮 警察、飼い主を書類送検 “評判”広がり後絶たず 袖ケ浦公園 【地方発ワイド】

動物を捨てないよう訴える市の看板=22日、袖ケ浦公園
動物を捨てないよう訴える市の看板=22日、袖ケ浦公園
公園内にいた猫。奥は「犬、猫を捨てることは犯罪」と警告する看板=23日、袖ケ浦公園
公園内にいた猫。奥は「犬、猫を捨てることは犯罪」と警告する看板=23日、袖ケ浦公園

 袖ケ浦市飯富の袖ケ浦公園で、猫を捨てる住民が後を絶たず、市や公園管理組合が頭を悩ませている。19日には、猫2匹を捨てようとした老夫婦が動物愛護法違反容疑で木更津署に書類送検された。捨て猫は100匹以上いるとみられ、花壇を荒らすなどの被害も発生。市は「公園の環境を害している」と対応に苦慮している。(かずさ支局・武内博志)

 同市都市整備課や木更津署によると、今年4月6日夕、同公園で、木更津市内に住む70代と60代の夫婦が飼い猫2匹を捨てようとしているところを、市民が発見。通報を受けた同署が取り調べ、夫婦を地検木更津支部に書類送検した。

 夫婦は猫好きだったが、猫をめぐって近隣住民とトラブルになり「(同公園なら)エサをもらえ、生きていけるだろう」などと考え、やむなく捨てることに。反省し、現在は2匹とも飼い続けているという。

 動物を捨てる行為は、動物愛護法に抵触し、100万円以下の罰金の対象となる犯罪。現場が目撃されることは少なく、飼い主が摘発されるケースはまれだ。

◆「臭い」憩いの場

 梅や桜、ショウブの名所として知られる同公園。園内には大小複数の池をめぐる散策路もあり、休日には多くの親子連れらが訪れる。

 そんな市民の憩いの場を意識して歩いてみると、「動物の遺棄は犯罪行為」などと警告する看板が多いことに気が付く。

 捨て猫は10年ほど前から増え始め、市から公園の管理を任されている袖ケ浦公園管理組合は「花を植えようとするとたくさんふんが出てくる。『ここの公園は臭い』と言われたこともある」と困惑する。駐車場で車にひかれ、死んでしまう猫もいるという。

 同公園で捨て猫の里親探しや避妊・去勢手術を行ってきた県動物愛護推進委員の園田幸伸さん(57)=市原市=によると、数年前には約130匹が確認され、年間約40匹が捨てられていた。捨て猫が多いとの評判が広がり、「あそこなら捨てても」と思う飼い主が多いのだという。

◆全猫を避妊・去勢

 県動物愛護センターによると、狂犬病予防法などで捕獲対象となる野良犬と異なり、猫は、離乳前で親猫がいない子猫を除き、引き取りはしていない。

 園田さんらは、県の補助やバザーなどで捻出した費用で、同公園のすべての猫の避妊・去勢手術を実施したといい、「繁殖はしないので、少しずつ減るだろう。あとは捨てられる数をいかに減らすか」と指摘する。

 市は管理組合と連携してパトロールを継続するとともに、警告看板をさらに増やす方針。同課は「公園の環境を害しており、取り扱いに苦慮している。捨てているところを発見した場合は即座に通報し、遺棄を防止していく」としている。


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