
マリーンズの新キャプテンにネフタリ・ソト内野手が就任した。球団で外国人選手が主将を務めるのは1998年のフリオ・フランコ内野手以来となった。都城キャンプ初日。練習前にソトは選手の輪の真ん中で語った。
「今日からみんなでハッキリと理解すべきことがあります。それは一人では絶対に優勝なんてできないということです。今日からオレたちは選ばないといけない。野球が上手い人たちだけの集まりであるか。それとも勝つために結束した本当のチームになるか。さあ、行こう。今から、全員で。一つになって勝つために」
熱くスピーチをすると、自然と拍手が湧き起こった。2日前から考え抜いて選んだ言葉だった。聞いていたサブロー監督は「やっぱりソトをキャプテンに指名をしてよかった」と目を細めた。
指揮官は昨年の1軍ヘッドコーチ時代から観察をしていた。ソトは打撃技術だけではなく、色々な面でチームメートの相談に乗り、励ましたりしている姿を見た。時には若い選手のファッションのアドバイスをしていた。公私ともに真摯(しんし)に向き合いヒントを与えていた。選手たちを食事に誘っている光景も目にした。今年37歳となるベテランはリーダーにふさわしいと思った。そしてチームを引っ張る立ち位置となることで、さらなる奮起をしてもらいたいという思いもあった。そして昨年12月末。プエルトリコに帰国中のソトに国際担当を通じてキャプテン就任を打診した。「光栄です。ぜひやらせてください」。真面目な助っ人から丁寧な答えが返ってきた。
昨年の帰国前、じっくりと話し込む機会もあった。毎年、シーズン序盤はなかなか本来の打撃を見せられずにいた。「もうスロースターターでは駄目だよ」と伝えた。そして本塁打王、ベストナインに輝いたベイスターズ時代の18、19年の調整法を確認した。「オープン戦から試合にたくさん出ていた。それがよかった」とソトは言った。だから「それで行こう」と提案した。2人で開幕からフルスロットルで最後まで走り切ると約束を交わした。
「初日からしっかり動いてもらって、今年はチームを引っ張る打撃をしてほしい。チームの象徴的存在であってほしい。復活してほしい。ソトと約束をしたから」とサブロー監督は期待を寄せ、優しい視線をソトに投げかけた。新キャプテンも「リスペクトというのは日々の積み重ねで得られるものだと思っている。練習の姿勢。仲間への声掛け。なんでも聞いてほしい。苦しいときこそ逃げない」と意気込みを口にした。そして「スピーチで用意していた内容の半分も言えなかった」と言って苦笑いした。翌2日、ロッカーのホワイトボードに本当は言う予定だったメッセージを文言にして貼った。どこまでも真面目な男だ。
2月1日。新生マリーンズがスタートした。全く新しいチーム。その中心にソトがいる。
(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)







