2020年12月16日 05:00 | 有料記事
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「いやあ、大したもんだ」
男性客二人が店を出るやいなや、常連のイソノが両手を打った。
「さっきの客の顔ったらないね。まるで手品を見てるみたいだったよ」
くつくつと笑い出すイソノに、
「無理もないよ。俺だって最初は驚いたもの。いや、今だってついつい見入っちゃったよ」
やはり常連であるシバタが大仰に手を振る。
「本当は見えてるのかなって思っちゃうよ。小銭はまだわかるけどさ、お札はどうやってわかるの?」
カウンターに戻ったひ ・・・
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