長柄横穴群、国史跡指定30年 貴重壁画をデジタル化 価値発信へ人材確保鍵 町、要件見直しも 【千葉インサイト】

 長柄町にある古墳時代の遺跡「長柄横穴群」が今年、国史跡に指定されて30年を迎えた。特有の形態や壁画が注目を集めた古代人の墓で、町教育委員会はこの間、資料館やデジタルアーカイブを開設して史跡の歴史的な価値を発信してきた。一方、文化財の分野でも人材確保は課題で、気象災害の激甚化で史跡が被災することも。長生地域で唯一の国史跡の現状を取材した。

(武内博志)

 長柄横穴群は、古墳時代の終わり頃に当たる約1300年前に造られたとされる。丘陵の斜面に横向きに穴を掘った「横穴墓」という墓が36基まとまって存在している。

 町教委によると、横穴墓は九州から東北まで造られたが ・・・

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