【速報】千葉県、聖火リレー「公道中止」へ 一部自治体には代替案提示も

展示された五輪聖火リレーのトーチ(中央)とパラリンピックトーチ
展示された五輪聖火リレーのトーチ(中央)とパラリンピックトーチ

 7月1~3日にかけ千葉県内で予定されている東京オリンピックの聖火リレーについて、県が公道での実施を中止する案を関係市町に示したことが26日、分かった。新型コロナウイルスの感染拡大が理由で、一部自治体には代替案を示したという。

 県開催準備課は千葉日報社の取材に対し「聖火リレーについて公道を使わない案などを検討しているが、調整中のため説明できない」と述べるにとどめた。近く熊谷俊人知事が公表するとみられる。

 県内リレーの終点だった松戸市が県から方針を聞かされたのは今月21日。担当課によると、「県は代替措置を検討しているが、県だけで決められない。組織委の判断をあおぐ」と説明を受けたという。

 五輪サーフィン競技の会場の一宮町。オリンピック推進課は「県の方針に従う」と返答したという。町内では公道ではない砂浜を走る計画だった。同課は「いろいろ感染対策を考え、準備してきたので残念だが、仕方ない」とコメント。

 柏市は「コロナの感染状況を考え公道でのリレー実施は中止したい」との説明を受けた。代替案として「各日の最終区間で点火セレモニー、走らずに火だけをつないでいく形式を検討している、との説明だった」と明かした。

 我孫子市の担当者は「市長が東葛地域に聖火リレーを通そうと先頭に立って要望してきたこともあり残念。県の判断に従わざるを得ない」と肩を落とした。

 県内実施予定の聖火リレーについて、県はこれまで東京五輪・パラリンピック組織委員会へ公道の走行について「判断を保留する」と回答している。県としての最終判断の期限は6月17日となっている。

 県内の聖火リレーは7月1日に東京湾アクアラインの海ほたる(木更津市)を出発。2日目は銚子市を出て、東日本大震災で津波被害を受けた旭市飯岡地区を抜け、千葉市の幕張メッセへ。最終日は浦安市をスタートし松戸中央公園までつなぎ、最終セレモニーを行う予定だった。3日間で258人(組)のランナーが21市町を走行。これまでに県選出ランナー75人のうち73人が公表されていた。


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